『橘姓斑目家の歴史 古代・中世編』
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317おわりにおわりに今回の調査では、本来ならば必ず取材すべき研究者でありながら、すでに他界されていて、それを果たせなかった方が二人いる。一人は、鹿児島県薩摩川内市の著名な郷土史家、市来家隆氏である。一昨年、『薩摩斑目家の歴史』の取材をした際、市いち来き氏の論文『神こう子しの石塔』(昭和50年)を読んで、二つのくだりが気になった。一つは、斑目泰基に始まる薩摩斑目家の石塔の所在を推論する文中で、ごく簡単にサラリとこう言及していたのだ。「斑目家の宗家橘公業は頼朝の奥州征伐の勲功により、出羽国秋田郡小鹿の地頭職に補任された」

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