『橘姓斑目家の歴史 古代・中世編』
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28 第1章 薩摩斑目家は京都貴族の橘氏昨年4月、渋谷の道玄坂。その歩道沿いにあるビル7階の弁護士事務所に、系図研究の大家を訪ねた。元大蔵官僚の宝ほう賀が寿とし男お氏。子供のころから古希間近の今日まで系図研究をライフワークとし、大阪国税局調査部長時代の1986年には上中下三部作の大著『古代氏族系譜集成』を発表、わが国の歴史学の世界に衝撃を広げた。系譜学の泰斗、太田亮・立命館大教授(故人)さえ把握していなかった幕末・明治期の系図研究家、鈴木眞ま年としや中田憲信の巨大な業績を掘り起こし、多くの系譜の謎に解明の糸口を開いた。弁護士に転じた現在も悠々自適に研究を続け、様々な論考を書籍やHPでエネルギッシュに発表している。歴史書出版社を経営する近藤安太郎氏が自著『系図研究の基礎知識』(1989年刊)で、宝賀氏をこう評している。

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