『橘姓斑目家の歴史 古代・中世編』
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287第12章 酔談「班目沢と斑目郷」(1206年)の時点で、秋田に『斑目』という地名が存在した」と指摘。「その痕跡がどこかにあるに違いない」と調査し、結果をたいへん魅力的なタイトルの論文『出羽国斑目郷小考』にまとめていることが分かった。ぜひ読みたいと思ったが、残念ながら未発表のまま。遠藤氏に連絡を取ったところ、3・11大地震で被災し、自宅建て替えの騒動の中でどこに行ったか分からないという。そこで仙台市の喫茶店で会ってもらった。遠藤氏は「斑目」の地名の変遷について、次のように話してくれた。「当時のことを調べてみたら、秋田市の東部に『オダイラ川』と呼ばれる川があって、『マンダ川』とも呼んでいた。そして、その名前に現地では『斑目』という漢字を当てていることが分かりました。これはむかし『斑目』という地名が間違いなく存在していたことの立派な証拠になるわけです」「それで秋田古文書に当たってみたら、天正十九年(1591年)のこの辺りの地名を

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