『橘姓斑目家の歴史 古代・中世編』
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250そうでしょうね。これは「権」の「大掾」か「少掾」のはずなんですけど、抜けている。でもこういう時はたいてい、「大掾」だったら「大掾」って書くんですよ、誇らしく。書かないという事は、たぶん「少掾」なんです。人の常として、自分をかさ上げしますから。――そして、「盾男」の子「廣野」が「陸奥権掾」となり、その娘が「平惟衡妻」になっています。この頃でしょうね、「惟衡」の父親で、平将門の乱を鎮定したことで有名な平貞盛が、陸奥守になっていたのは。そうでしょうね。――「廣野」が自分の娘を陸奥国のトップである陸奥守の息子に嫁がせるというのは、その時点で一族はそういう社会的なステータスになっていたという事ですかね。

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