『橘姓斑目家の歴史 古代・中世編』
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183第8章 清水亮氏インタビューもよく分からない情報が幾つかあったんじゃないでしょうか。はっきり言えば、同時代から書き継いだということではないんでしょうね。言い伝えなりなんなりを、もしくは橘氏の歴史を調べて書いたということがあるかもしれませんね。――系図の冒頭部近いところで、ぎこちなく「斑目郡司」「斑目冠かじゃ者」とか「斑目居館」とか、なぜわざわざ斑目の名を繰り返しているんですかね。このあたりから「斑目」が始まるという系譜認識なんじゃないですかね。いずれにしろ斑目という名字にアイデンティティを持っていることは間違いないですね。そうじゃなきゃ書かないでしょうから。いまの斑目家の中で斑目四郎が先祖であると伝わっているというのも、出自が斑目郷であるというアイデンティティが系図の作られた時代の斑目家の中にあったからじゃないでしょうか。――その斑目家のアイデンティティに関連してお聞きしますが、斑目郷にいたはずの斑目四郎の子や孫といった世代は、どうしちゃったんでしょうね。兄貴の吉彦秀武に連なる

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