『橘姓斑目家の歴史 古代・中世編』
144/356

142代計算をすると、本来なら「安基」辺りの位置に名前がなければならない。この一族は「斑目」の名を名乗り、「わが先祖は斑目四郎」との言い伝えを持っているのだ。なのに、その一番大事なご先祖さまの名前が系図に載っていない。なぜなのだ。歴史のド素人としても、看過できない基本的な疑問だ。だが――。「まあ、後世に作られた系図ですから、もう斑目四郎の時代から何百年も経過していますからね。大昔の先祖の名前を落とすとか間違うとかいうことは、大いにありえますよ」入間田宣夫・東北大名誉教授に限らず、学者・研究者はそんな大らかな見方だった。斑目四郎の名前が載っていないからといって、即、その系統と斑目四郎のつながりが否定されるものではないというのだ。

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です