『橘姓斑目家の歴史 古代・中世編』
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132じです。――系図に、欠点は必ずある。しかし、だからといって歴史学は史料として系図を軽んじていいのか。さらに、とかく象牙の塔には在野の研究を蔑視する傾向がある。こういった問題もあるんでしょうね。ありますね。じゃあ学者できちんと系図を研究している人がいるかというと、これが残念ながらいない。だから、系図の知識がないままに、系図のことをああだこうだと論じている人がほとんどなんですよ。中世の系図について、さっき言及した鹿児島の五味克夫先生がまともに研究しているぐらいですよね。――そうすると、系図学者による学会というものはないのですか?ないです。だからそれは、例えば日本歴史学会とか、そういう学会の中に系図を勉強している人がいるとか、その程度の話だと思いますよ。いわゆる学者の学会としては、ない

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