『薩摩斑目家』の歴史
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10雄氏が描いたラインと基本的には同じである。「薩摩斑目家」の裏付けとなる直接的な史料はごく限られており、それを根拠とする限りは、アウトラインが大きく異なることはありえないからである。だから、当方も同著を大いに頼りとし、そのレールの上を便乗して走らせてもらった。ただ、取材を進めるうちに、幾つかの意義深い新事実が分かってきた。その結果として、同著とは見解が大きく異なる面が出てきた。☆出羽国に「斑目」があった最大のポイントは、当時の「出羽国」にあたる秋田県に、「ない」と言われ続けていた「斑目」という地名を、見つけることができたことだ。それだけでも、「斑目氏の出自はどこか」という基本的なテーマについて、同著と立場が決定的に分かれることになる。同著は「日本全体を探しても、神奈川(相模国)以外に

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